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不動産SNS動画マーケティング完全ガイド―始め方・プラットフォーム選び・投稿設計・効果測定

また今月も、ポータルサイトの管理画面を開いて反響数を確認する。表示件数は先月より少し減っている。掲載料は変わらない、むしろ上位表示のオプション分だけ増えている。担当者に聞くと、「掲載社数が増えているので、上に出すには広告費を積み増すしかありません」と言われる。同じやり取りを繰り返して、気づけば半年が経っていた——そんな話を、私たちは神奈川県内の不動産会社を何十社と回る中で、数えきれないほど聞いてきました。

もしあなたも同じ画面を見てため息をついているなら、最初にお伝えしたいことがあります。反響が伸びないのは、あなたの営業努力が足りないからではなく、ポータル一本足打法という構造そのものが年々厳しくなっているからです。結論から言うと、不動産会社のSNS動画集客で成果を分けるのは「バズらせるセンス」ではなく「続けられる仕組み」です。プラットフォームを1つに絞り、動画の"型"を固定し、量を安定して投稿し続ける。この3つを仕組み化できた会社から、ポータルサイトの順位に頼らない問い合わせ経路(SNS経由の指名DM)ができ始めています。本記事では、不動産会社がSNS動画を始めるための考え方を、始め方・プラットフォーム選び・投稿設計・効果測定の順に、専門用語をなるべく使わずに解説します。

なぜ今、不動産会社にSNS動画なのか

私たちが中小の賃貸仲介・売買仲介会社に伺うと、「SUUMOやHOME'Sの掲載順位を上げるための広告費を払い続けているが、以前ほど反響が伸びなくなった」という声を非常によく聞きます。現場で聞いた広告費の感覚では、賃貸¥3万クラスの物件なら広告費はほぼ0円、賃貸¥10万クラスなら¥5,000程度、売買の一般的な物件では¥10,000前後が相場だという声もありました。ポータルサイトは今も有効な導線ですが、掲載社数が増え続ける中で「上位に出す」こと自体のコストパフォーマンスは年々厳しくなっているのが実感です。

これに対してSNS動画には、ポータルサイトとは別の力学があります。ある売買仲介会社の経営者は、内見動画の価値をこう言い表しました。

「行かなくても動画で見れるっていうのはいいかもしれない、内見がね」

これは口コミサイトの検索結果を奪い合う戦いではありません。「物件そのものに興味を持ったユーザーが、会社名を覚えてDMを送ってくる」という別の入口を作る発想です。私たちはこれを**「SNSから指名DMが来る状態を作る」**という言葉で整理しています。ポータル経由の「探している人」に加えて、SNS経由の「まだ探していないが興味を持った人」にリーチできる点が本質的な違いです。

外部の解説記事でも、TikTok動画をルームツアー形式で継続投稿し、経由の問い合わせが全体の2割を超えたとする不動産会社の事例が紹介されています(RIGNET COLUMN)。全社が同じ結果になるわけではありませんが、「SNS動画は一部の大手だけの施策」という段階は、もう終わっています。

縦型ショート動画(9:16)が主戦場になった背景

数年前まで不動産の動画といえば横型(16:9)のYouTube動画が主流でしたが、現在はInstagramリール・TikTok・YouTubeショートいずれも縦型(9:16)のスマートフォン画面いっぱいに映る形式が標準になっています。理由は単純です。ユーザーがスマートフォンを縦に持ったまま次々とスワイプして動画を消費する視聴習慣が定着したからです。

不動産動画にとってこれは追い風でもあります。横型では画角に収めるのが難しかった「玄関から部屋の奥まで歩いて見せる」ようなルームツアー形式が、縦型ではむしろ自然に見えるからです。実際、玄関から入って室内を歩いて紹介するスタイルのルームツアー動画で数万〜十万人規模のフォロワーを獲得している不動産アカウントの存在も報告されています(find-model.jp)。動画の型そのものについては、後述の「何を投稿するか」で扱います。

始め方―最初に着手すべき4ステップ

いきなり毎日投稿を目指す必要はありません。私たちが現場で勧めているのは次の順序です。

  1. アカウントの世界観を1つに決める: 「地方の親しみやすい賃貸仲介」なのか「高級売買の上品な訴求」なのか。物件層とトーンを最初に固定します。途中で頻繁に変えるとフォロワーが混乱し、伸びが止まります。
  2. 投稿する動画の"型"を1つ選ぶ: ルームツアー型・クイズ型・ビフォーアフター型など、まずは1つの型に絞って量産します(型の選び方は後述します)。
  3. 最初の10本は反応を見るための"試走"と割り切る: 完璧を目指さず、まず10本出して保存数・コメント数の傾向を見ます。
  4. 問い合わせ導線を用意してから始める: 動画で興味を持ったユーザーがどこに連絡すればいいか(LINE公式アカウント・DM・プロフィールのリンク)を、投稿開始前に整えておきます。

焦らなくて大丈夫です。最初の1本を出すまでにいちばん時間がかかる、というのはどの会社にも共通しています。

プラットフォームの選び方―InstagramとTikTok、何が違うか

多くの社長から「まずどっちをやればいいのか」と聞かれます。結論は「両方運用できるなら両方、リソースが限られるなら物件層で選ぶ」です。

観点 Instagram TikTok
得意なこと 保存・検索されやすく既存フォロワーとの関係構築に強い 新規ユーザーへの拡散力が強く、フォロワー0からでも伸びる余地がある
ユーザー層の傾向 20〜30代を中心に幅広い 10〜20代が中心だが賃貸・単身層とも相性が良い
向く物件層 デザイン性の高い物件・高級物件 若年層向け賃貸・話題性のある物件
立ち上げの難易度 フォロワーがいないと伸びにくい アルゴリズム経由でフォロワー0からでも露出しやすい

同じ動画素材を両方に投稿することも可能ですが、プラットフォームごとにハッシュタグやキャプションの最適化は変わる点には注意が必要です。

何を投稿するか―動画の型を決める

SNS動画で伸びているアカウントを横断的に見ると、共通しているのは「毎回まったく違う動画を作っている」のではなく、「決まった型を繰り返している」ことです。代表的な型には次のようなものがあります。

  • ルームツアー型: 玄関から順に部屋を巡回する定番形式。間取り図を常時表示すると視聴者の現在地がわかり離脱が減ります。
  • クイズ型: 「この家賃、いくらだと思う?」のように視聴者に考えさせて最後まで見せる形式。
  • ビフォーアフター型: リノベーション前後の変化を見せる形式。
  • エンタメ型: 内見の様子をストーリー仕立てで見せる形式。

型を頻繁に変えると視聴者に「このアカウントは何のアカウントか」が伝わらず、フォロワーが定着しません。私たちがAIで動画を自動生成する現場でも、この「型を1つに絞る」ルールは徹底しています。物件ごとにテンプレートを変えると、量産のスピードが落ちるだけでなく、視聴者側にも「何のアカウントか」が伝わらなくなるからです。まず1つの型を選び、それを磨き込む方針を私たちは推奨しています。

投稿頻度・時間帯の考え方

「クオリティの高い動画を月1本」よりも「そこそこの動画を週2〜3本以上」の方が結果につながりやすい、というのが現場で得ている実感です。実在の人気不動産アカウントを複数横断して分析すると、動画1本ごとの完成度の差よりも、投稿本数(打席数)の差の方が再生数の差に強く影響している傾向が見られました(実在のバズアカウント分析から)。バズは狙って毎回起こせるものではありません。量を打つことで「当たる回」の絶対数を増やす、という考え方が実務的です。

投稿時間帯については、通勤・昼休み・夜のリラックスタイム帯にユーザーのアクティブ率が上がりやすいという一般的な傾向がありますが、最適な時間帯は物件層やフォロワー層によって変わるため、自社の過去投稿のインサイトを見ながら微調整していくのが確実です。

効果測定―何を見て良し悪しを判断するか

SNS動画運用で最も多い誤解が「いいね数や再生数が全て」というものです。いいね数が伸びても成約や問い合わせにつながらなければ、事業の指標としては不十分です。私たちは効果測定を3段階で切り分けることを勧めています。

段階 見るべき指標 何がわかるか
認知 再生数・リーチ数 動画がどれだけ多くの人に届いたか
興味 保存数・シェア数・コメント数 「もう一度見たい」「誰かに教えたい」と思われたか
行動 プロフィール遷移率・DM/コメントでの問い合わせ数 実際に一歩踏み出した人がいるか

特に「保存数」は不動産動画において強いシグナルです。今すぐ引っ越す予定がなくても「気になるから保存しておく」ユーザーが多く、これは将来の顧客化予備軍と考えられます。「バズる=売れる」ではないという視点も、あわせて持っておいてください。

法令面で最初に知るべきこと

SNS投稿であっても、物件情報を掲載する以上は宅地建物取引業法32条(誇大広告等の禁止)や不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)、不動産公正競争規約の適用対象になり得ます。特に注意したいのが、成約済みの物件をSNS上に掲載し続けてしまう「おとり広告」のリスクです。ポータルサイトでは自動で非公開になる仕組みがあっても、SNS投稿は手動で削除しない限り残り続けるため、見落としが起きやすい領域です。

具体的な法令の全体像・社内承認フローの作り方は景品表示法・宅建業法 完全ガイドで詳しく解説しています。

本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言ではありません。個別の広告表現・掲載可否については、弁護士・宅地建物取引士・不動産保証協会など専門家にご確認ください。

自分でやるか、外注するか

ここまでの内容を「全部自社でやる」のは、専任の担当者を置ける会社でなければ現実的に難しいというのが正直なところです。選択肢は大きく3つあります。

  • 内製: 担当者を採用または兼任で配置する。ノウハウが社内に残るが、継続には人的リソースが必要。
  • 外注: SNS運用代行会社や動画制作会社に依頼する。手離れは良いが費用がかかり、会社選びを誤ると「投稿するだけ」で終わるリスクもある。
  • AI自動化: マイソクや物件写真から動画を自動生成し、運用まで任せる新しい選択肢。

それぞれの費用感やメリット・デメリットは外注・内製・AI自動化の比較記事で徹底比較しています。

正直に言うと、SNS動画がすべての不動産会社に等しく向くわけではありません。以前、ある町の不動産屋さんに動画の話をしたとき、「なにこれ、高いなあ、5,000円で20本作れるならわかるけど」と言われたことがあります。物件単価が低く、薄利多売で回している店舗にとっては、動画は"コンテンツの本数"としてしか見えず、費用対効果を感じにくいのです。SNS動画が力を発揮するのは、物件単価がある程度あり、"1件の成約が確実に利益になる"商売をしている会社だと、私たちは考えています。

よくある質問

不動産会社がSNS動画を始めるのに、何から手を付ければいいですか?

まずアカウントの世界観(物件層・トーン)を1つに決め、投稿する動画の型を1つ選ぶことから始めます。完璧な1本を目指すより、まず10本出して反応を見る方が早く改善サイクルが回ります。

TikTokとInstagram、どちらを優先すべきですか?

リソースが限られる場合は物件層で選びます。若年層向け賃貸や話題性のある物件はTikTok、デザイン性の高い物件や既存フォロワーとの関係構築を重視するならInstagramが向いています。

動画は自社で撮影しないといけませんか?

必須ではありません。既存の物件写真やマイソク(物件概要書)から動画を自動生成する技術も実用段階に入っています。

SNS動画の効果はどれくらいの期間で出ますか?

即効性のある広告(リスティング広告等)とは異なり、SNSはアカウントを育てるまでに数週間〜数ヶ月かかるのが一般的です。継続投稿を前提にした中期の取り組みとして予算・体制を組むことをお勧めします。

費用はどれくらいかかりますか?

内製・外注・AI自動化のいずれを選ぶかで大きく異なります。外注の場合、SNS運用代行は月額数万円台〜数十万円台までレンジが広く、動画制作を含むかどうかで大きく変動します(2026年7月時点の一般的な相場感)。具体的な比較は外注・内製・AI自動化の比較記事をご覧ください。


この記事は、不動産会社向けにマイソクや物件写真からのSNS動画自動生成・運用を手掛けるByakuyaAIが執筆しています。私たちがAIで動画を自動生成するとき、実際に物件情報を受け取ってから投稿までを丸ごと引き受けています。まずは1物件、無料でお試しください。マイソクと写真を送っていただくだけで、5分で最初の1本を体験できます。無料で試してみる →

本記事の内容は2026年7月時点の情報に基づきます。最終更新日: 2026年7月16日

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